「全財産を丸ごと特定の人に相続したい、でも遺言書の書き方がよくわからない…」
上記は私たち「札幌大通遺言相続センター」に多く寄せられるお悩みの一つです。
そこで今回は、遺言書の書き方例を見た後に、遺言書作成の注意点やより確実に遺言書作成する方法について解説します。
望んだ相手に、望んだ通りの相続をさせるために一つひとつ学んでいきましょう。
目次
全財産を特定の人に相続させる遺言書の書き方例
早速、全財産を特定の人に相続させる遺言書の書き方例を見ていきましょう。
【簡易版】
【詳細版】
遺言書を書く時は以下の手順を意識して書くと作成しやすいです。
- 何を相続させたいかを記載する(今回の場合は全財産)
- 誰に相続させたいかを記載する(今回の場合は奥さん)
ただし、遺言書には厳密なルールがあります。一つでも間違えると効力が失われる可能性もあるので、次の項目でルールを見ていきましょう。
遺言書のルール:正しい書き方をしないと無効になる
遺言書は正しい書き方で作成しないと無効になる可能性があります。
具体的なルールは以下の通り。
- 遺言者自身が、遺言の全文を手書きする
- 作成年月日を正確に手書きする
- 遺言者が押印する
- 全財産を相続させると明記する(財産を分けて相続させる場合はその旨を記載)
また、「遺留分」への配慮も必要です。次の項目で詳しく解説します。
遺留分は遺言書より優先されるので注意が必要
遺留分とは、法定相続人(子や親、配偶者)に「最低この割合は相続させなさい」と決められた割合です。具体的には以下の通り。
【遺留分の割合】
相続人 | 遺留分合計 | 配偶者の遺留分 | 子どもの遺留分 | 親の遺留分 |
---|---|---|---|---|
配偶者のみ | 1/2 | 1/2 | – | – |
配偶者と子ども | 1/2 | 1/4 | 1/4 | – |
配偶者と親 | 1/2 | 1/3 | – | 1/6 |
子どものみ | 1/2 | – | 1/2 | – |
親のみ | 1/3 | – | – | 1/3 |
遺留分は遺言書よりも優先される効力の強いものですので、あらかじめ遺留分を考慮した遺言書を作成することが大切になります。
範囲は「配偶者」「親」「子」のみです。兄弟や孫は含まれません。法定相続人が何人いるかを「戸籍謄本」で事前に確認してから遺言書を作成しましょう。
戸籍謄本は本籍地の市区町村役場で取得できます。本籍地に住んでいない場合は郵送でも請求できますので、本籍地の役場にお問い合わせください。
確実に相続させたいなら「公正証書遺言」を利用する
先ほどお伝えした通り、自分で遺言書を作成した際に誤ったものを作成してしまうと効力が無くなる可能性があります。
そこで、より確実に相続をさせたいなら「公正証書遺言」がおすすめです。公正証書遺言は、公証人という法律の専門家が遺言書を記載する方法で、公証役場にて作成されます。
証人の立ち会いが必要であり、間違える心配がなく、確実に効力のある遺言書を作成できることが特徴です。また、公証役場に保管されるため紛失・偽造の心配が無くなります。
公正証書遺言について詳しくは、以下の記事で解説しておりますのであわせてご覧ください。
遺言書でお困りの方は無料相談をご利用ください
札幌大通遺言相続センターでは無料相談を実施しています。「自分で遺言書を書いてみたけれど、合っているか確認して欲しい」「公正証書遺言を利用したいけれど、方法がわからない」など、お困りのことがございましたらご相談ください。
また、不動産の名義変更や家族信託のご相談も承っておりますので、お気軽にお申し付けいただけると幸いです。
ラインでの受付も実施しておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
今回は全財産を相続させる遺言書の書き方について解説しました。最後にポイントを振り返りましょう。
- 自分で遺言書を書く場合は「全て手書き」「作成年月日を記載」「遺言者が押印」「全財産を相続させると明記」する
- 遺留分は遺言書よりも優先されるため、事前に戸籍謄本で法定相続人を確認しておく
- 公正証書遺言であれば安全・確実に遺言書の作成が可能
札幌大通遺言相続センターでは、遺言書に関するお悩み解説情報を多数公開しています。無料相談の前にご覧いただくことで、より具体的な行動に移れますのでぜひご覧ください。