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相続手続きの基礎

相続税申告が必要な相続をワンストップ対応|遺産整理業務で全手続きを完了した事例

不動産、預貯金、有価証券など相続財産が多岐にわたり、さらに相続税の申告まで必要となるケースでは、手続きの量と複雑さが一般的な相続とは比較になりません。どの財産にどのような手続きが必要か、税務申告の期限はいつか、各手続きをどの順序で進めるべきか。こうした全体像を把握しながら進行管理を行うことは、相続に慣れていない方にとって大きな負担です。本記事では、相続人全員が高齢で外出が困難な中、遺産整理業務として戸籍収集から預金解約、有価証券移管、相続登記、相続税申告までを当事務所が窓口となりワンストップで対応し、相続人は打ち合わせと書類への捺印のみで全手続きを完了した事例をご紹介します。

相談時の状況と手続き上の課題

ご相談者は、亡くなったお母様の長男でした。相続人は長男、長女、二女、次男の4名です。相続財産は自宅を含む不動産、複数の金融機関にわたる預貯金口座、有価証券など多数に及び、財産総額は相続税の基礎控除額を超えていました。相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算され、本件では4名の相続人がいるため5,400万円となります。この金額を超える財産がある場合、被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月以内に相続税の申告と納付を行わなければなりません。
本件で特に困難だったのは、相続人4名全員が高齢であり、金融機関や役所の窓口への出向が身体的に大きな負担となっていた点です。複数の金融機関での預金解約手続き、法務局での相続登記、年金事務所での届出、保険会社への請求手続きなど、対応すべき窓口は多岐にわたります。加えて、相続税申告という期限付きの手続きが控えており、時間的な余裕も限られていました。

ワンストップ対応の方針

こうした状況を踏まえ、当事務所では本件を遺産整理業務として受任し、戸籍収集、財産調査、遺産分割協議書作成、預貯金解約、有価証券移管を行政書士が、相続登記を司法書士が、相続税申告を提携の税理士が対応する形を取りました。個別の手続きをそれぞれ別の専門家に依頼するのではなく、当事務所が窓口となるワンストップ対応により、相続人の負担を最小限に抑えながら、漏れのない手続き進行を実現します。
また、相続税の申告期限である10か月以内に相続税申告を完了させるためには、手続きの順序設計が極めて重要です。相続税申告の前提として、まず戸籍収集により法定相続人を確定し、並行して相続財産の全容を正確に調査する必要があります。財産の評価額が確定しなければ遺産分割協議の内容を決めることができず、分割方法が定まらなければ相続税の計算も完了しません。これらの工程を逆算し、申告期限から遅れることのないスケジュールを組み立てました。

財産調査から遺産分割協議書作成までの実務

戸籍収集と並行して、相続財産の調査を進めました。各金融機関への残高証明書の請求、不動産の登記情報および固定資産評価証明書の取得、投資信託の残高照会など、財産の種類ごとに適切な方法で調査を行いました。この証明書類が遺産分割協議と相続税申告の両方の基礎資料となります。
財産の全容が明らかになった段階で、相続人4名による遺産分割協議を行い、合意内容をもとに遺産分割協議書を作成し、相続人全員に署名捺印を頂きました。その後、不動産については司法書士が相続登記を申請し、預貯金口座の解約手続きは行政書士で代行しました。

提携税理士との連携による相続税申告

当事務所で収集・整理した戸籍一式、財産調査証明書類、遺産分割協議書などの資料を提携税理士に引き継ぎ、税額の計算と申告書の作成を進めました。相続税申告では、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減など、適用可能な税制優遇措置を正確に把握し、適切に申告に反映することが重要です。これらの特例を見逃した場合、本来より多くの税額を納めることになりかねません。申告内容に不備があれば、税務調査の対象となり、加算税や延滞税が課される可能性もあります。税務の専門家である税理士が対応することで、こうしたリスクを回避しました。

手続き完了後の状況と相続財産が多い場合のアドバイス

不動産の相続登記、金融機関の預貯金解約、投資信託の移管手続き、そして相続税の申告と納付まで、すべての手続きが無事に完了しました。相続人の方々には、打ち合わせへの同席と必要書類への捺印のみをお願いし、窓口への外出や煩雑な書類準備の負担をかけることなく手続きを終えることができました。
相続財産が多岐にわたるケースでは、次の点に留意してください。まず、相続税の申告期限は被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月です。この期限内に、戸籍収集、財産調査、遺産分割協議書の作成、そして税額計算と申告書の提出を完了させる必要があります。期限を超過すると、無申告加算税や延滞税といったペナルティが発生します。手続きの量を考えれば、できる限り早い段階で専門家に相談することが重要です。
また、相続税申告は税理士の中でも専門性が求められる分野です。相続に精通した税理士に依頼することで、適用可能な特例措置を最大限に活用し、適正な税額での申告を実現できます。当事務所のように、ワンストップで各手続きを一括管理し、税理士と連携して申告まで対応できる体制であれば、相続人の方々の手間と不安を大幅に軽減することが可能です。相続財産が多く手続きの進め方にお悩みの際は、お早めにご相談ください。

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