札幌大通遺言相続センターNo.1 in Hokkaido道内ナンバーワンの信頼と安心 相続の相談実績1万2000件 司法書士法人第一事務所

ご相談者様の人生に寄り添って40年。司法書士・行政書士の「第一グループ」

®0120-481シンパイ-310サポート

BLOG相続まるわかりブログ

相続登記

未成年の子が相続人になる場合の手続き|特別代理人の選任が必要となった事例

幼い子どもを残して配偶者が亡くなった場合、残された親が子に代わって相続手続きを進めればよいと考える方は少なくありません。しかし、親と未成年の子がともに相続人となるケースでは、親が子を代理して遺産分割協議を行うことは法律上認められていません。親が自分の取り分を決める協議において、同時に子の代理人も務めるとなると、親子の間で利益が相反する関係になるためです。この場合、家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てる必要があります。本記事では、5歳の長男のために祖父を特別代理人として選任し、自宅マンションの相続登記と預貯金口座の解約を完了した事例をご紹介します。

相談時の状況と特別代理人が必要となった経緯

ご相談者は、亡くなったご主人の妻でした。相続人は妻と長男(5歳)の2名です。相続財産として自宅マンションと預貯金口座があり、ご相談者は各手続きを進めようとしていました。しかし、法務局での相続登記の相談時に、また金融機関での預貯金口座の解約手続きの際にも、未成年の相続人がいる場合は特別代理人の選任が必要であると告げられました。
とりわけ預貯金口座の凍結は日々の生活に直結する問題でした。夫名義の口座から生活費を支出していたご家庭にとって、口座凍結が続く状態は死活問題です。速やかに手続きを進める必要があるものの、特別代理人の選任という聞きなれない手続きに直面し、司法書士に相談されました。

特別代理人とは何か

特別代理人とは、家庭裁判所が特定の法律行為について選任する、未成年者のための一時的な代理人です。通常、未成年者の法律行為は親権者である父母が法定代理人として行います。しかし、相続の場面では親と子がともに相続人となることがあり、この場合、親が自らの相続分を確保しながら子の代理人も兼ねると、子の利益が十分に守られない可能性があります。民法第826条はこのような利益相反行為について、親権者に代わる特別代理人の選任を家庭裁判所に請求しなければならないと定めています。
特別代理人には、相続に関して利害関係のない方が選ばれます。実務上は祖父母や叔父叔母など、未成年者の親族が候補者となるケースが多く見られます。候補者は申立人が提案することができ、家庭裁判所が適任かどうかを判断したうえで選任の審判を行います。

特別代理人選任の申立てから遺産分割完了までの流れ

家庭裁判所への申立てと遺産分割協議書案の作成

本件では、ご相談者の父親(長男から見て母方の祖父)を特別代理人の候補者として、家庭裁判所に選任の申立てを行いました。祖父は本件の相続について利害関係がなく、未成年者である長男の利益を守る立場として適任と判断しました。
特別代理人の選任申立てにおいて重要な点は、未成年者の法定相続分を確保した内容の遺産分割協議書案を併せて提出する必要があるということです。家庭裁判所は、未成年者の利益が不当に害されていないかを審査するため、申立ての段階で具体的な遺産分割の内容を確認します。本件では長男の法定相続分は2分の1であり、この割合を下回らない分割案を作成して提出しました。仮に未成年者の法定相続分を下回る内容の協議書案であった場合、家庭裁判所が選任を認めない可能性があります。

遺産分割協議書への署名捺印と各種手続きの完了

家庭裁判所により祖父が長男の特別代理人として選任された後、遺産分割協議書の調印に進みました。協議書には、妻が自身の立場で署名捺印を行い、長男については特別代理人である祖父が署名捺印を行いました。この遺産分割協議書と特別代理人の選任審判書をもとに、司法書士が自宅マンションの相続登記を申請し、名義変更が完了しています。預貯金口座についても同様の書類一式を金融機関に提出し、口座の解約と払い戻しが実現しました。

手続き完了後の状況と未成年者がいる相続への備え

自宅マンションの相続登記と預貯金口座の解約がすべて完了し、ご相談者の生活基盤を早期に安定させることができました。
未成年者が相続人に含まれる場合の遺産分割協議では、分割方法に一定の制限が生じます。家庭裁判所は未成年者の法定相続分の確保を重視するため、例えば配偶者が全財産を取得するといった内容の協議は、原則として認められません。そのため、実際の分割結果が当初希望していた内容と異なる場合があることを理解しておく必要があります。
こうした制約を踏まえると、未成年の子がいるご家庭では、生前の備えが極めて重要になります。遺言書を作成しておけば、遺産分割協議そのものを経ずに財産の承継先を指定できるため、特別代理人の選任が不要となるケースがあります。また、生命保険は受取人固有の財産として扱われ、原則として遺産分割の対象にはなりません。保険金によって遺族の生活資金を確保しつつ、相続財産の分割については未成年者の利益にも配慮した設計が可能になります。
未成年のお子様がいるご家庭の相続は、通常の相続とは異なる法的手続きが必要となります。特別代理人の選任手続きや遺産分割協議書の作成でお困りの際は、お早めに司法書士にご相談ください。

無料相談予約受付中

無料相談のご予約・お問い合わせはフリーダイヤル0120-481-310
無料メール相談 LINE相談予約