子連れ再婚の落とし穴!!子連れで再婚の場合は連れ子に相続権はない!?トラブルの事例を紹介!

ライフスタイルの変化もあり、近年は離婚や再婚が以前と比較して多くなっています。また再婚の際に子連れであるケースも少なくありません。再婚相手の子どもとうまくやっていけるか…という悩みもあるでしょう。また、再婚後は円満であっても、いざ相続が発生した際に思わぬトラブルになることもあります。どのようなケースで起こり得るのか、またその対策はどうする?という事例も含めて解説します。

子連れで再婚した場合、再婚相手と子どもは自動的に法律上の親子になるわけではありません。このため連れ子には相続権がないのです。連れ子に財産を残すには、養子縁組で新たに親子関係を結ぶ、もしくは遺言書を作成するという2通りの方法があります。

まずは、連れ子がいる場合の典型事例をご紹介します。

 

【事例①】子連れ再婚で前妻との子に相続権がなくなってしまったケース

子どもAが生まれてすぐに両親が離婚し、子どもAは父Bに連れられ、その後に父Bは母Cと再婚しました。そして父Bと母Cの間に子どもDが生まれ、後妻である母Cは子どもAを子どもDと同じく愛情いっぱいに育てました。その後、父Bに相続が発生した際には母Cと子どもAと子どもDで分割協議をし、円満に相続手続きが終わりました。母Cの相続の際にトラブルになりました。子どもAと子どもDは父Bの相続の時と同様に円満に分割協議をし司法書士に相続登記を依頼したところ、司法書士からは「子どもAには母Cの相続権は無い」とのこと。遺産は全て子どもDが相続することになってしまい、子どもAは相続できずでした。

 

【事例②】再婚した妻の姉妹が相続人となってしまったケース

子どもEは幼い頃に母が死亡し、父Fはその後に母Gと再婚しました。母Gは初婚で、父Fと母Gの間に子は生まれず、父Eと子どもFと母Gの3人で仲良く暮らしていました。父Fは若くして病気になり、子どもEが未成年ということもあり、自宅ほか全てを母Gに相続させる遺言を作成し、すぐに死亡しました。その後も自宅には父Eと母Gが住んでいましたが、トラブルはその後の母Gの相続が発生した時でした。父Eは相続人は自分1人であり、まずは銀行手続きをしようとしたところ、銀行から「相続人はGの妹Hさんお1人です」とのこと。自分の住んでいる自宅や、Gが父Fから引き継いだ預貯金も全てHが相続することになってしまいました。

親の再婚相手は自分の親にはならない?
親が再婚しただけでは再婚相手は親にはならず、親子関係になるには養子縁組が必要です。上記のケースでいえば、母Cは子どもAを、母Gは子どもEを養子にする必要がありました。養子縁組をすることで血縁上の親子と同様の扱いになります。なお養子縁組をしなくても遺言によって、母Cは子どもA に、母Gは子どもE に財産を引き継がせることができます(この場合は相続でなく遺贈)。

 

【事例③】子連れ再婚で新しく子どもが出来たケース

妻は夫と5年前に再婚しました。妻は前の夫との間に生まれた子ども1人を引き取っていたため、再婚後は3人家族となりました。その後、1人の子どもを授かりました。夫は直接の血縁関係はありませんが、連れ子を実の子と同じようにかわいがっていますが、将来夫が亡くなった場合、連れ子は夫の財産の相続権はあるのか?

この場合では、被相続人の実子または養子以外は相続人にはなれません。つまりこの相談の場合、連れ子には相続権はありません。この子どもに財産を残したいなら「夫の存命中に養子縁組をしておく」、あるいは「遺言を書き、連れ子に財産を遺贈する旨を記しておく」のいずれかの対策が必要です。

相続が認められる親子関係とは
血のつながった子どもなら、様々なパターンの親子関係で相続が認められます。例えば相続開始時(被相続人が亡くなったとき)にまだ母親のお腹の中にいた胎児には相続権があります。また、婚姻の届け出をしていない事実婚の男女の子どもや、愛人との間に生まれた子といった非嫡出子は、父親が認知していれば相続人となれます。また、離婚して相手が子どもを引き取った場合も、親子関係は継続するので子どもに相続権があります。

〇連れ子に財産を残す方法①養子縁組
養子縁組とは、もともとは親子でない2者の関係を法律上の親子に変更する手続きです。相続において養子は実子と同様に扱われるため、養子も相続権が得られるのです。

養子縁組をすることで養親と養子の間に扶養義務が生じます。民法は基本的には実親よりも養親との関係を優先しているため、養親が養育費を負担しなければならないこととなります。つまり、養子縁組の成立とともに実親からの養育費の支払いはストップします。

子連れ再婚における養子縁組のポイント
・養子縁組することで親子関係(相続人)になる。
・相続税の養子の数の制限には含まれないため、基礎控除や非課税も制限なく受けられ、相続税の2割加算も無い。
・養子縁組により実親(実の父など)からの養育費が減額になることがある。
・再婚し養子縁組した後に親が離婚した場合でも、養親と子の関係は継続してしまうため、親子関係を終了させるには離縁の手続きが必要になる。
・養子縁組せずに遺言により財産を引き継がせる場合は相続税は2割加算になる。
・養子縁組しない場合は相互扶養の義務は生じない。

〇連れ子に財産を残す方法②遺言
遺言の特徴は、相続人以外の人に財産を残せることです。もちろん血族でない連れ子も対象に含まれます。遺言で財産を与えることを「遺贈」と言い、被相続人は与えたい特定の財産を指定する(特定遺贈)、または「全財産の2分の1を与える」というように財産の割合を決める(包括遺贈)ことが可能です。

遺言の取り消し
遺言を作成しても、再婚相手と離婚して連れ子に相続させる意思がなくなる場合もあるでしょう。その際は遺言の取り消しが可能です。自筆証書遺言は、全部を取り消したければ遺言書を破棄し、一部を変更する際はマジックで塗りつぶして判別できなくすれば当該部分は無効となります。なお、公正証書遺言の場合は新しい遺言に作り直す必要があります。
現代社会では結婚→離婚→再婚→離婚など婚姻関係が複雑になるケースがあります。子どもが小さいからといって相続問題を後回しにしていると、いざという時には手遅れかもしれません。子どもの将来が心配な方は、早めに弁護士に相談してみてください。

〇まとめ
相続が発生すると法律のルールを知らなかったがために本意ではない結果を招いてしまうことがあります。将来、問題とならないように存命中に対策をしておきましょう!


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