会社の事業承継とは?知っておきたい基本やポイントを司法書士が解説します

会社の事業承継とは?知っておきたい基本やポイントを司法書士が解説します

「会社を後継者に継がせたい」と思ったら、しっかりと相続税などの対策を行い、後悔のない事業承継を実現できるようにしましょう。

事業承継は、基本的には、自分一人で行うのではなく、司法書士などのプロに相談するのばベターです。

以下では、はじめての方がぜひとも抑えておきたい事業承継の基本を詳しく解説します。

要チェック!事業承継を成功させるには?

要チェック!事業承継を成功させるには?

中小企業の経営者にとって、会社を後継者に引き継がせる事業承継は、単に会社を譲って終わりではありません。事業承継には大きくわけて4つのポイントがあり、それらの課題をクリアすることで、ようやく理想の事業承継に近づくことができるのです。

1)後継者の選定

2)後継者の育成

3)経営権の承継

4)財産の承継

とくに「相続税対策」は欠かせないものとなっています。事業自体に多大な影響を及ぼしますので、慎重に判断する必要があるでしょう。

事業承継の基本!相続税対策とは

事業承継の基本!相続税対策とは

事業承継で経営者の方が最も心配されるのが、相続税対策です。

特に、中小企業の多い日本では、非上場株式や非上場企業の評価が重要ですが、これを正確に算定するのが難しいといわれています。

非上場会社の評価は、相続税・贈与税の計算上「取引相場のない株式」に分類されます。

大きく分けると、その評価方法は

■ 純資産価額方式

■ 類似業種比準方式

■ 配当還元方式

に大別されます。

これらの評価方法は、会社の規模(資産総額・従業員数・売上高等)によって、以下のように変わります。

■ 大会社
類似業種比準方式か純資産方式を適用します。

■ 中会社
類似業種比準方式と純資産方式の併用方式(併用割合:類似0.6~0.9、純資産0.4~0.1))

■ 小会社
純資産方式または類似業種比準方式と純資産方式の併用方式(併用割合:0.5)

事前に持株、不動産の贈与をしておいたり、他者に売却したりするなど、長期的効果の期待できる対策が重要です。

また、経営者自身が所有する株式や、経営している会社の自社株や不動産等の財産は、今後の事業継続を考えて後継者へ集中させて引き継がせること重要です。

不動産の場合であれば、経営者名義のものを会社名義、あるいは後継者名義にする必要があるでしょう。

親族や後継者に売却する形式で同時に節税効果を狙うこともあります。 

いずれにしても、どのような財産を引き継ぐかは、相続人となる親族も含めて、よく話し合い、お互いに納得することが必要です。

これを怠ると,会社経営を揺るがす事態になることもよくあります。 法律面、税金面、経営面で専門家に相談をするのが望ましいでしょう。

株式の相続トラブルを防ぐ種類株とは

株式の相続トラブルを防ぐ種類株とは

①中小企業の定款整備・内容確認

経営者が亡くなった場合、経営者(会社)=所有者(株主)ではなくなることがあります。

また、株主に相続が発生した場合、経営者が全く知らない株主が登場するということも考えられます。

こういったときに、定款を整備しておけば、ある程度トラブルを予防することが可能です。

定款は分かりやすく言うと、会社と株主との「契約書」のようなもの。定款をきちんと整備しておかないと、事業を継ぐ後継者の方が思わぬところで失敗をする可能性があります。

経営者=所有者のうちに、定款の整備をしておきましょう。

 ②種類株式の発行に関して

相続人から株式会社の株式を買い取る規定や、特定の株主からだけ株式会社が自己株式を取得し、他の株主には自己株式の買い取り請求をさせない定款変更をするケースがあります。

こういった際に最近よく使われるのが、「種類株」です。

種類株とは、会社法の規定の範囲内で定款に定めることによって、株主の権利について普通株式とは違った権利を付与したり、株主の権利の一部を制限または剥奪したりできる株式のことです。

種類株式は、以下の9つの権利について異なった株式を発行することが可能です。

1.取得請求権付種類株式

2.剰余金の配当

3.残余財産の分配

4.拒否権付種類株式

5.議決権制限種類株式

6.譲渡制限種類株式

7.取得条項付種類株式

8.全部取得条項付種類株式

9.種類株主総会において取締役または監査役を選任することができる種類株式

 もちろん、9つの権利のうち、いくつかの権利を重複して付与したり、いくつかの権利を制限または剥奪をした株式を発行することも可能です。

種類株式を発行する場合には必ず、各種類株式ごとの発行可能株式総数も一緒に定款で定めておく必要があります。種類株式の発行の定款変更決議のときにあわせて定款変更をしてください。

後継者の負担を軽減する経営承継円滑化法とは

後継者の負担を軽減する経営承継円滑化法とは

平成20年2月に「中小企業における経営承継の円滑化に関する法律案」が国会に提出されました。これを受け、平成21年度の税制改正で「取引相場のない株式などに係わる相続税の納税猶予制度」を中心とする事業承継税制が創設されます。

①税制改正の背景

これまでは生前贈与で後継者に移転した自社株式についても、遺留分の基礎財産に加えられるため、遺留分侵害分を取り戻されることがよくありました。

要するに、自社株式などを後継者へ移転した分は、遺留分権利者から遺留分の減殺請求をされた場合に、遺留分の算定の基礎財産に加えられ、遺留分侵害分が非後継者に移転する危険性があったのです。

また、相続税の算定にも問題がありました。

現行の税法では、相続税の算定時に合算される額は贈与時の評価額ですが、民法上の遺留分の算定では「相続開始のときにおける価額」となっています。

そのため、生前贈与後に後継者の貢献により株式価値が上昇すると、上昇した分だけ相続時点の遺留分減殺請求の額が増え、後継者の事業承継意欲を阻害していました。

②新税法で何が変わるのか

「経営承継円滑化法」は、事業承継の阻害要因だった民法の遺留分制度に対しての特例です。

また、「株式等に係る納税猶予制度」は、事業承継の阻害要因だった相続税負担に対しての納税猶予措置なのです。

上記の2つの課題に対して以下の導入効果があると考えられます。

〇この制度を活用することによって、一定の要件を満たす後継者へ先代経営者から贈与された自社株式、その他一定の財産について、遺留分算定の基礎財産から除外できるようになります。

⇒その結果、事業承継に不可欠な自社株式などの生前贈与が確実になるのです。

〇遺留分の算定時に、生前贈与株式の額を当該合意時の評価額であらかじめ固定できるようになります。

⇒その結果、生前贈与後の後継者の貢献による株式価値上昇分は遺留分減殺請求の対象外となり、後継者の経営意欲も阻害されなくなるのです。

まとめ:会社の事業承継のサポートは札幌大通遺言相続センターにおまかせください

会社の引継ぎは、一度きりの大切なイベント。後悔のない事業承継を実現するためには、中小企業の事業承継に知見のあるプロの協力が不可欠です。

札幌大通遺言相続センターは、経営者様のお悩みに寄り添い、理想の事業承継を目指して共に歩んでまいります。

まずはお気軽にご相談ください!親身にお話を伺い、今後どうするべきかについて的確にアドバイスをいたします。

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